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中瀬康雄
トップページ > ニュース > 外国人目線で福井観光冊子 米国人の福井市職員が撮影、編集 田園風景、伝統工芸を紹介
福井県福井市はこのほど、インバウンド(訪日客)向けの観光パンフレットを作成した。姉妹都市から赴任している米国人職員がほとんどの写真の撮影からレイアウトまでを担当し、緑の山々が広がる田園風景など、嶺北各地の魅力的な風景を外国人目線でまとめた。職員は「このパンフレットを手に、多くの外国人に福井を訪れてほしい」と話している。
作成を担当したのは、米・フラトン市出身のイシバシ・タイガさん(27)。2018年から、福井市国際文化交流大使(FCA)として赴任し、現在は市国際室での業務に当たっている。
北陸新幹線県内開業や大阪・関西万博などを捉え、インバウンド推進のプロモーションにも活用しようと、パンフレット作成を企画。業務の一環で県内の風景をインスタグラムで発信していたイシバシさんが、外国人の感性に響く写真撮影などを担うことになった。
「Off the Beaten Path(知られざる場所)」と題したパンフレットはA4判フルカラー34ページ。昨年8月ごろから約1年をかけて撮影した、桜や紅葉、雪化粧など各地の四季の写真を大きく配し、紹介文とともにまとめた。
お気に入りという大野市の写真は、日本人には当たり前の風景にも見える、青々とした田んぼや神社の鳥居、新緑の山を収めた1枚。イシバシさんは「緑が美しい日本らしい風景。福井の知名度は高くないけれど、知られてないからこそ行く価値があるということを伝えたかった」と話す。
そのほか、自ら職人に取材した越前和紙や竹人形などの伝統工芸、越前がにの競り、古い家屋が立ち並ぶ路地など、自らの足で見つけた風景や人の魅力を紹介。各地へ行くための公共交通情報も載せた。
英語版6500部、仏語3500部を作成。主要観光地や宿泊施設のほか、小松空港や県内各地のレンタカー事業所などに配布したほか、約150の在日外国公館にも送った。福井市ホームページ=QRコード=でも電子版を公開している。問い合わせは市国際室=電話0776(20)5300。