長年の経験と技術でカニの居場所探る
中野良一
トップページ > ニュース > 食 > 越前がに新料理学ぶ 宿泊飲食業者ら 福井県永平寺町
越前がにのブランド向上へ福井県日本調理技能士会などは23日、新しく考案したカニ料理の講習会を福井県永平寺町の天谷調理製菓専門学校で行った。だしなどを活用した焼きガニ、刺し身の2品の調理法を県内の宿泊飲食業者らが学んだ。
カニ料理はだしなどにつけず、塩などで仕上げるシンプルな調理法が中心。同会が2カ月かけ考案したのが、魚の焼き物に使われる合わせだれ「若狭地」を焼きガニに使用した「若狭焼き」と、昆布だしに漬け込み身を味付けする「極旨刺し身」。
この日は2品の調理を同会メンバー6人が講師となり、山形県産カニを使って実演した。刺し身では「だしにつけすぎるとうまみが出てしまう」、若狭焼きでは「レアに近い状態で焼くのがこつ」などと講師がアドバイスした。実食した参加者からは「昆布だしが染みこみおいしい」「カニ本来の味がよく出ている」と素材のうまさを引き出す調理法へ興味津々な様子だった。
川口泰弘会長は「カニ料理は調理法がほぼ固まっていた。新たに調理法を提案し、越前がにのブランド力アップへ広めたい」と話していた。