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田村幸次
トップページ > ニュース > 2022年6月 > 越前がにの認知度は62.2%で3位 東尋坊、永平寺に続く
2014年度末の北陸新幹線金沢開業に向けて福井県が11月に同新幹線沿線で行った観光に関するアンケートで、県がPRに力を入れている県立恐竜博物館、一乗谷朝倉氏遺跡の認知度が20%未満にとどまった。県の担当者は「もう少し認知されているかと思っていた」と落胆しつつも「沿線や首都圏での観光PRを愚直に続けていくしかない」と“巻き返し”を目指している。
アンケートは金沢開業をにらんで県がJR大宮駅(埼玉県)、長野駅、高崎駅(群馬県)で行った出向観光宣伝に合わせて実施し、3駅で計1048人が回答した。各駅が所在する県の在住者は79.7%。本県に宿泊したことのある人は45.8%、立ち寄ったことがある人は16.0%だった。
知っている県内の観光地や名物を複数回答可で尋ねたところ、1位は東尋坊の72.9%。2位の永平寺68.3%、3位の越前がに62.2%と続き、県内観光の“ビッグ3”は知名度の高さが裏付けられた。
一方、4位以下はぐっと認知度が下がる。4位の芦原温泉は34.4%、5位の越前海岸(水仙)は30.5%、6位の越前おろしそばは22.6%。特に、県が「越前がに」に並ぶ福井ブランドに育てようと力を注ぐ「恐竜」の核施設となる県立恐竜博物館は17.0%で9位、携帯電話会社のCMで取り上げられて話題となった一乗谷朝倉氏遺跡は14.0%で13位と低迷した。
ただ「先日、県立恐竜博物館に行きました。とても素晴らしい所でした」「子どもが恐竜好きなので行ってみたい」といった声も複数寄せられ、恐竜ブランドの潜在力の高さはうかがえた。
一乗谷朝倉氏遺跡では地元と事業者、行政が協力して新たな物販イベントを始めるなどの動きも生まれている。
県は金沢開業で本県への所要時間が大幅に短縮される北関東、信越を新たなターゲットにした誘客戦略に本腰を入れる構え。県観光営業部の担当者は「現地の魅力づくりと合わせて地道にプロモーション活動を続けていきたい」と話している。