福井市は、市内唯一の底引き網漁船が水揚げする越前がにに、市のイメージロゴ「福いいネ!」のプレートを取り付け、市と市産のカニをPRする取り組みを11月25日始めた。プレートの裏面にあるQRコードから「福いいネ!」のサイトを見てもらい、北陸新幹線県内開業に向け市の魅力を発信する。
越前がにを同市の鷹巣漁港に水揚げしている「漁勝丸」を操業する上野漁業(同市蓑町)の協力で行う。越前がにの黄色いタグに、縦4・5センチ、横2センチの耐熱プラスチック製のプレートを取り付ける。プレートはゆであがったカニを連想させる赤色で、表面に「福いいネ!」の親指のイメージロゴと、「福井市」の文字をあしらった。
裏面にはQRコードと「2023年春、北陸新幹線、ついに福井へ」のキャッチフレーズを記している。北陸新幹線金沢-敦賀間の開業時期が遅れる見通しを国土交通省が明らかにする1カ月以上前に発注していたためで、市は予定通りの23年春の開業を国に要望していくとして、当面使っていく。
10月上旬に県漁連を通じて1万枚を約30万円で発注し、11月19日に届いた。
漁に出ていた漁勝丸が25日、越前がにを鷹巣漁港に水揚げし、タグとプレートをズワイガニの“親指”に取り付けていった。上野漁業の上野和男代表(64)は「三国や越前町だけでなく福井市でもカニを取っていることを『福いいネ!』のプレートを付けてアピールし、新幹線開業に向け福井市を盛り上げていきたい」と話していた。
「福いいネ!」のプレートが付いた越前がには、坂井市の三国漁港で競りにかけられ、仲卸業者を通じて県内外に出荷される。