「越前かに」の名付け親、知名度向上に貢献
壁下誠
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福井県越前町厨の越前がにミュージアムで越前がにのふ化がピークを迎え、生まれたばかりの赤ちゃん(幼生)が多数フワフワと水槽内を動き回っている。来館者は水槽にぴったりと顔を寄せて、興味深げに見入っていた。
同館によると、幼生は生まれて約1時間後に一度脱皮した「第1期ゾエア」という段階。体長わずか3ミリで、6本のとげ状の突起と4本の足がある。白く透き通り突起がある体は星のようにも見える。直径約2メートルの水槽内をユラユラと流れに揺られながら、時折上下左右に動く。
ふ化は1月上旬から始まり、3月下旬まで続く。水槽には親ガニが51匹おり、幼生は約5万匹になるという。
今後は1カ月ごとに脱皮し、約3カ月で稚ガニに成長。その後は1年ごとに脱皮し、生まれて約10年で親ガニになる。納谷一也副館長は「親ガニとは全然違う姿で、この時期しか見られない。ぜひ一度来てみてほしい」と呼びかけている。