「越前かに」の名付け親、知名度向上に貢献
壁下誠
トップページ > ニュース > 2011年3月 > 越前がにミュージアムでカニグッズ紹介 愛知の収集家、可児さん遺族
”かにさん”のカニコレクションずらり―。福井県越前町の越前がにミュージアムに、愛知県犬山市のカニグッズコレクター、可児(かに)宏吉さん(故人)が収集したグッズの展示コーナーが新設された。可児さんが自分の姓にちなんで長年収集したもので、昨年遺族から寄贈を受けた。カニの絵が描かれた切手や置物などユニークな逸品が並んでいる。
可児さんは名前にちなみ長年、国内外でカニグッズを収集、その数は約千点に及ぶ。十三回忌を迎えた昨年十月、妻の照美さんが「長く保存し、多くの人に見てもらいたい」と同ミュージアムに寄贈を申し出た。可児さんの親せきが鯖江市内にいる縁で、同ミュージアムの存在を知ったという。
寄贈したのは全コレクション千点で、現在はそのうち約百点を展示している。カニの形をしたはし置きや栓抜き、灰皿といった実用品のほか、竹で精巧に作られたカニの置物、カニが描かれた切手やコインなど、まさに”カニ尽くし”。カニの絵がデザインされた観光案内のパンフレットなどもあり、徹底したこだわりが伝わってくる。
同じくカニグッズの収集家として知られる「日本海甲殻類研究会」代表で農学博士の本尾洋さん(石川県白山市)も先日、同ミュージアムを訪れ多彩なコレクションに驚いていたという。
同ミュージアムの大間憲之館長は「可児さんのカニへのいちずな思いを感じていただければ」と来場を呼び掛けている。