競り落とすには度胸が必要
中橋睦男
トップページ > ニュース > 2011年2月 > 三国港でのセイコガニ漁獲3割減 1年で2万キロ台逆戻り
十日に本年度の漁期が終了したセイコガニの三国港での漁獲量が、このほどまとまった。それによると、本年度の漁獲量は二万四千七十五キロで、十四年ぶりに三万キロ台に回復した前年度より三割減り、わずか一年で二万キロ台に転落した。
越前ガニ漁は昨年十一月六日に解禁となった。三国港からは福井県福井市の鷹巣港の一隻を含む十七隻が出漁。出漁日数は計二十五日で、前年度より一日少なかった。
前年度、三万四千三百三十五キロだった総水揚げ量が、本年度は一万二百六十キロ減。競り市の取引総額も二千八百九十二万円減り、一億千四百八十二万円(二〇・一%減)にととどまった。
逆に一キロ当たりの卸値は前年度を五百八十三円上回り、四千七百七十円(一三・九%増)だった。
三国港のセイコガニの漁獲量は、昭和五十六年度の三万九千三百八十キロをピークに年々、減少。平成三年度には一万千二百七キロまで落ち込んだ。その後は漁期の短縮などで増加に転じ、順調な回復傾向を示していた。
県漁連三国支所の北浜明支所長は「出漁日数は前年度と、ほとんど変わりなかったが、出漁しても良いなぎの日が少なかった。それだけ網を入れる回数は少なく、カニの量が減ったとはいえない。重油の漂着は全く影響はなく、品薄で卸値は高くなったのだろう」と話していた。