長年の経験と技術でカニの居場所探る
中野良一
トップページ > ニュース > 1996年1月 > 越前がに漁6日解禁ズワイガニ少なめ セイコガニは半減、県水試
日本海の冬の味覚を代表する越前がに漁は6日、解禁される。福井県によると、本県沖の漁獲対象となるカニの推定資源量は、雄のズワイガニが2009年度に比べやや少なめで、雌のセイコガニは約半分。今シーズン、セイコの漁獲量は少なめとみられている。
漁は、解禁日前日の5日夜10時ごろまでに坂井市三国町や越前町などから、沖合底引き網船と小型底引き網船合わせて80隻が出港。6日午前0時から一斉に網入れを開始し、一部を除いて同日夕方に帰港する。越前町漁協では同日午後5時から、県漁連三国支所では同6時から初競りが予定されている。
本県の越前がにの漁期はズワイが3月20日まで、セイコが1月10日までで、脱皮半年以内の雄である水ガニは1月11日から3月20日まで。
県水産試験場が6月に実施した調査によると、本県沖の推定資源量は、雄が09年度を約1割下回る1307トン、セイコは約半分の375トン。セイコの資源量について県水産課では「ここ7年、200~1200トン台で変動しており、自然な推移の範囲内」と分析。漁獲対象となる生後10年前後の個体数は2~3年後にピークがくると予想している。
漁獲量は09年度、ズワイが235トン、セイコが123トン、水ガニが150トンで合計508トン。前年度比12%増となった。本年度について、操業日数が09年度並みとした場合、ズワイは「09年度並みかやや下回る」、セイコは「09年度より少ない可能性がある」と予想している。同年度悩まされた大型クラゲの漂着数は少なく、漁への影響はないとみている。