競り落とすには度胸が必要
中橋睦男
トップページ > ニュース > 新三国港市場に活気 福井県坂井市 竣工記念で朝市 鮮魚や農産物 家族で品定め
リニューアルした福井県坂井市三国町の三国港市場竣工(しゅんこう)を記念した式典と朝市が3月21日開かれた。衛生管理を強化し、競りの見学ブースなど観光機能を加えた競り場で朝市が催され、33ブースが出店。三国産の鮮魚や干し物のほか、市内の農産物や加工品、菓子類が並び、市場は大勢の家族連れらで活気づいた。
北陸新幹線県内開業を見据え、市が老朽化した施設を県漁連から無償で譲り受けて大規模改修した。市場は地元3漁協で新設した新会社の一般社団法人「三国港市場」が管理運営する。朝市は4月17日から毎週日曜に開き、記念式典に合わせてプレ開催した。
競り場には大漁旗が掲げられ、にぎわいを演出。アジやメギス、カレイの干物が並び、来場者は安価なズワイガニを品定めしていた。地場の新鮮野菜や酒まんじゅう、ハチミツやパンの販売もあった。
新市場には調理場を備えた多目的スペースが完備され、地元の三国港網元おかみ会らが越前がに出汁(だし)茶漬けを300食振る舞った。越前がにや干し物詰め合わせなどの競り体験や、市場で購入したサザエやイカを炭火で焼いて食べるコーナーも人気で、家族連れは港町三国の魅力を楽しんだ。
式典には約35人が出席し、杉本達治福井県知事、坂本憲男市長、国会議員、漁協関係者らがテープカット。坂本市長は「歴史ある三国港は市民、県民の食生活を支えてきた。水産資源を身近に感じてもらい、愛され、親しまれる市場を目指したい」とあいさつした。
三国港市場の平野一美代表理事は「三国で獲れた魚、坂井市のおいしい特産が勢ぞろいし、人が集まってくる。そんな魅力ある市場にしたい」と話していた。