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「越前がに」国GI登録 県内6品目 産地差別化に期待

2018年09月28日

商品、特産物

 福井県が誇るトップブランド「越前がに」が27日、国が地域の農林水産物や食品をブランドとして保護する「地理的表示(GI)保護制度」の対象に登録された。ズワイガニの産地間競争が激化する中で、越前がにを全国に売り込む追い風となることが期待される。県産品のGI登録は6品目となった。


 県漁連が申請した。登録されたのは雄のズワイガニと雌のセイコガニで、ミズガニは含まない。カニの登録は全国初。県漁連や農林水産省によると、福井県は沿岸から近い距離に好漁場が形成され、古くからズワイガニの産地として知られる。目利きの経験が豊富な流通業者を満足させる高品質のカニを安定的に水揚げする必要があるため、漁獲後は船上での冷温保管を徹底。身は詰まりが良く、甘みがある。鮮度が落ちやすいカニみそや内子も濃厚なうま味がある。


 2015年度からは、一定の基準を満たした雄を最高級ランク「極(きわみ)」と認定して販売、ブランド強化を進めている。ミズガニを含めた漁獲金額は15年度に初めて20億円を突破し、以降も高水準が続いている。県水産課によると、1キロ当たりの単価は全国トップクラスを誇る。

 今回は越前がにのほか、熊本県の「くまもとあか牛」など2品目も登録された。福井県内ではこれまで「吉川ナス」(鯖江市)、「谷田部ねぎ」(小浜市)、「山内かぶら」(若狭町)、「上庄さといも」(大野市)、「若狭小浜小鯛(だい)ささ漬(づけ)」(小浜市)が登録されている。

 地理的表示(GI)保護制度 地域で長年培われた特別な生産方法によって、高い品質や評価を獲得している農林水産物や食品を、知的財産として国が保護する制度。2015年度から始まり、全国の登録は今回の追加で69品目となった。国が定める「GIマーク」を付けて販売することで、他との差別化が期待できる。


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