競り落とすには度胸が必要
中橋睦男
トップページ > ニュース > 漁、競り・市場 > 越前がに価格上昇 漁獲規制後初の競り 福井県越前町「例年並みに」、坂井市三国町「前回より2~3割増」
越前がにの豊漁で漁獲の自主制限が始まり初の競りが11月18日、福井県内の港で行われた。競り値は雄のズワイガニ、雌のセイコガニともに上昇し、越前町では例年並みに戻った。
越前町漁協によると、同町での競り値は前回の10日と比べるとズワイガニが約2割、セイコガニは3~4割ほど高くなった。
各漁船は大きさの基準を満たさないカニは海に戻すなどして対応。同町内であった競りに並んだカニは、10日に比べて雄は2~3割、雌は8割ほど減ったという。
坂井市三国町の三国港では三国港機船底曳(そこびき)網漁協などの10隻が水揚げした。競り値について、県漁連三国支所の担当者は「セイコ、ズワイともに前回から2~3割上がっている」と話した。
漁業関係者によると、ズワイは前回とほぼ同量。セイコは規制の影響で多くの船が漁を避け、漁初日(6日)と比べると数十分の1程度だった。「ズワイは想定より価格の変動はない。豊漁で在庫を抱えている所も多く、この先じわじわと影響が出てくるのでは」と話す関係者もいた。
県底曳網漁業協会は15日、越前がにの漁獲量が国に割り当てられた今季の上限の約5割に上っていることから、漁船一隻当たりの水揚げ量を制限することを決めていた。