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池野政義
トップページ > ニュース > 2025年3月 > 越前がに漁獲額25億2700万円、過去最高 福井県が発表 漁獲量は12年ぶり500トン台
3月20日で漁期を終えた2024年度の越前がに(ズワイガニ)漁について福井県は27日、漁獲金額(卸値)が前年度比2%増の25億2700万円となり、4年連続で過去最高を更新したと発表した。資源量の増加傾向を受け漁獲量が同15%増の511トンに上った一方、1キロ当たりの平均単価は同12%減の4941円にとどまった。
昨年6月に県水産試験場が行った調査では、越前がにの推定資源量は過去10年で最多となり回復が続いている。県水産課によると、漁獲量が500トンを超えるのは、570トンだった12年度以来12年ぶり。
雄の漁獲量は前年度比22%増の251トン、金額は同6%増の19億3800万円、単価は同13%減の7721円。漁獲量の月別では、比較的好天に恵まれた1月に、10年ぶりの40トン超えとなる48・9トンの漁獲があり、1月の漁獲量としては現行の漁獲規制となった13年度以降で過去最高だった。
最上級ブランド「極」は、前年度より3匹多い51匹で、雄の漁獲数に占める割合は0・02%。最高値は1匹150万円だった。
12月31日までが漁期だった雌のセイコの漁獲量は同3%増の184トン、金額は同12%減の4億7200万円、単価は同14%減の2570円。2月19日解禁のズボガニ(水ガニ)の漁獲量は同31%増の77トン、漁獲金額は同7%増の1億1600万円、単価は同18%減の1519円。特に3月は、59・1トンの漁獲があり、少なくとも過去10年では月別最多となる豊漁だった。
昨年11月6日の解禁以降、県内60隻の底引き網漁船が出漁し、出漁漁船数と日数を乗じた延べ操業日数は2388日だった。11、12月の荒天などで前年比93%だったものの1日当たりの平均漁獲量が増えた。県水産課の担当者は「資源量の回復傾向を裏付けた実績で安定した漁獲につながった」と分析。「今後も資源管理の取り組みを継続し、来年度以降の安定供給につなげていきたい」と話した。