旅行予約サイト「じゃらんnet」を運営するリクルートライフスタイル(東京)が発表した2014年度の宿泊旅行調査によると、福井県が延べ宿泊者数の伸び率で都道府県別の1位となった。舞鶴若狭自動車道の全線開通や、北陸新幹線金沢開業前の宣伝効果で、関西からの客足が伸びた。
調査では、全国の延べ宿泊旅行者数(推計)は1億5110万人で、前年度比3・1%(489万人)減。その中で、福井県は同27・2%(32万人)増だった。人数ベースで本県は36位で、全国の1%弱に当たる約150万人。
福井県の伸び率が1位となった理由について、同社は「舞鶴若狭自動車道の全線開通で、関西方面からの集客が伸びた」と説明。県観光振興課は「北陸新幹線開業前年で北陸の旅に注目が集まり、福井から近い関西の客が増えた」と分析している。
そのほかの都道府県別ランキングで本県は「子どもが楽しめるスポットが多い」が6位で、前年度の27位から急上昇し、調査開始から11年目で初めてトップ10入り。県立恐竜博物館が人気を集めているという。「地元ならではのおいしい食べ物が多い」は16位で、越前がにやソースカツ丼を挙げる回答が多かった。
一方、「地元の人のホスピタリティを感じた」は26位で、「現地でいい観光情報を入手できた」「魅力ある特産品や土産物が多かった」「魅力的な宿泊施設が多かった」なども30位台後半にとどまっており、もてなしに課題を残している。
調査は今年4月、インターネットで行い、有効回答数は1万5474件。