「越前かに」の名付け親、知名度向上に貢献
壁下誠
トップページ > ニュース > 2012年1月 > 越前町小樟で漁協組合員が料理店 町活性化へ腕振るう
福井県越前町小樟にオープンした越前町漁協組合員による料理店「海の幸食処 えちぜん」がにぎわっている。漁業のまち、越前町の活性化を図り町内の漁家3軒で運営している。漁港が見渡せる店内で新鮮な海の幸を楽しんでもらおうと、漁師の妻らが腕を振るっている。
オープンしたのは約1カ月前。同町漁協が営業していた直売店跡の建物を活用した。同店は1992年、国などの補助を受けて開店したが、経営不振で2000年から休業していた。店長の宮地真紀さん(44)=同町梅浦=らが「せっかくの施設が閉まったままなのはさみしい」と、漁師町の活性化と漁業の振興も目指している。
新鮮な海の幸を使ったメニューは、定食やどんぶりなど約20種類。中でも人気なのは、旬の刺し身の盛り合わせがメーンの「海の幸お造り定食(A~Cコース)」(1200~2500円)。今の時期は、セイコガニを2ハイ分以上使った「せいこ丼」(3500円)や「越前がに定食(A~Dコース)」(5千~2万円)も人気が高い。
店は国道305号沿いにあり、多くの観光客らでにぎわう。県外のリピーター客もいるという盛況ぶりで、土、日曜には満席になることも多いという。店内からは小樟漁港が一望でき、漁船の往来や競りの様子を見ながら食事を楽しむことができる。
器や盛り付けにもこだわり、福井の伝統工芸もPRしようと、おわんやお盆には越前漆器を使用。店先で、越前がにや干しガレイ、サバのへしこなどの販売もしている。営業時間は午前10時半から午後6時まで。火曜は定休。問い合わせは「えちぜん」=☎0778(37)1020。