「かにまつり」のPRに奔走
池野政義
トップページ > ニュース > 2008年11月 > 「越前がに」に黄色タグ取り付け 県漁連、偽ブランド対抗策
「越前がに」のブランドを守るため福井県漁連(成瀬亮一会長)は今シーズンから、県内の港に水揚げされるすべての越前ガニ(雄)に”識別マーク”を取り付ける。流通業者以外にも多くの消費者に注目してもらおうと、同時に「ブランドキャンペーン」を展開していく。
県漁連によると、「越前がに」と称して流通するカニの中には県外、外国産も少なくなく、漁業者から対抗策を講じるよう求める声が上がっていた。
昨シーズンに越前町漁協が独自に始めたのを三国、敦賀港にも拡大。同漁協や三国港機船底曳網、敦賀市、大島、小浜市の各漁協が取り組む。一シーズンに水揚げされる越前ガニは三十万匹前後に上るが、各漁協はせりに出す前にすべてにタグを付ける。
タグは黄色で長さ約二十センチ。「越前がに」のブランド名と水揚げされた漁港名が書かれており、カニのはさみの根元に取り付ける。タグを付けたままカニをゆでることもでき、一度取り付けると、外すには切り取るしかないという。
消費者向けのキャンペーンでは、タグを取り付けた越前ガニのイラスト入りポスターやパンフレット類を作製、配布してブランドを守る活動に理解を求める。
県漁連は「この方法ですべてが防げるわけではないだろうが、カニを扱う業者は神経質にならざるを得ない。消費者も食べる時にタグに注目してほしい」と話している。