長年の経験と技術でカニの居場所探る
中野良一
トップページ > ニュース > 2000年12月 > カニゆでの湯気立ちこめる国道 越前町の国道305号
釜からもうもうとカニをゆでる白い湯気が立つ。辺りには日本海の冬の味覚のにおいが広がる。越前ガニ漁シーズンだけ福井県越前町の国道305号がみせる冬の風物詩だ。
厨や梅浦など海岸線一帯には旅館、民宿、海産物店が立ち並ぶ。道幅は狭いところで六メートルあるかないか。関西からの大型観光バスや県外ナンバーの車が行き交う。
海からの寒風で湯気が舞う。「安くしとくよ」。近所のおばちゃんに旅館の主人が声を掛ける。かたわらでは水揚げされたばかりのカニが釜に入れられる。真っ赤にゆであがったカニが間もなく店頭に並ぶ。湯気に誘われるように観光客も車を止める。国道305号は長い間、地元民の生活道としてだけでなく、観光道として利用されてきた。今、同町道口から厨を通り茂原までの三キロにかけて、山側に新国道の建設が進められている。
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メモ 厨は越前町役場から南へ向かってすぐ。さらに南へ進むと露天風呂漁火のあるアクティブハウス越前や越前がにミュージアムがある。