「越前がには日本で一番おいしいカニ」
田村幸一郎
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福井県機船底曳網漁業協同組合がまとめた十一月末(解禁日同六日)までの越前がに漁の漁獲実績によると、操業日数が前年同期比89%にとどまったが、雄のズワイガニと雌のセイコガニを合わせ約二百トンの水揚げがあり、同5%増と好調な滑り出しとなっている。
セイコの漁獲量は前年に比べ約一割減だったが、ズワイが約四割増と全体を引き上げた。県水産課によると、ズワイは一九八九年以降四番目の好漁という。
一方、好漁だったことなどから単価(一キロ当たり)は全体で前年同期比92%にとどまっている。ズワイの漁獲量は約七十八トンで単価は同76%の五千二百四十七円。セイコは約百二十一トンで単価が94%の二千五十円。
県漁連三国支所は「天候が悪く出漁できない日が多かったが、好漁でズワイは三割増だった」と話し、越前町漁協では「ズワイの漁獲量は前年より多いものの、やや小型が目立つ」としている。
大型クラゲ(エチゼンクラゲ)の影響について、県水産課は「底引き網に掛かる数は少なく、越前がに漁への影響はほとんどない」とみており、「しけにならず、順調にいけば昨年のようにいい結果が期待できる」と話している。
十二月二十一日には、脱皮して半年以内の雄のミズガニ漁が解禁される。漁は雌のセイコが一月十日まで、雄のズワイとミズガニが三月二十日まで。