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中野良一
トップページ > ニュース > 越前がに漁、今朝出港へ 福井県内60隻 11月8日夜、三国で初競りか
11月6日の解禁初日以降、荒天により出漁を見合わせている越前がに漁について、福井県内の漁船は8日朝に出港する方針を決めた。底引き網漁船60隻が一斉に漁を始め、坂井市三国町では早ければ8日夜、越前町では9日朝に初競りが行われる。
県内の船は5日夜に出港予定だったが、強風などで漁を見合わせていた。各港の船長らが7日に会議を開き、出港時間を決めた。
9隻が所属する三国港機船底曳(そこびき)網漁協によると、天候は次第に回復する見込みで、三国漁港では8日午前7時に出港する。同日午後6時から三国港市場(坂井市三国町宿1丁目)で行われる競りまでに、一部の船が帰港する可能性がある。舩木秀二副組合長(61)は「取れ具合や漁場までの距離、天候の見通しによって流動的だが、2~3隻が8日夜の競りまでに戻るのではないか」と話した。
越前町漁協所属の小型船40隻も8日午前7時に出漁し、早ければ翌9日午前5時ごろから帰港する。初競りは同9時から同漁協(越前町大樟、同町小樟)で行われる。遠方まで行ける大型船3隻は、8日午前3時半から順次出港する予定。
県によると、その他の初競りは小浜市内(県漁連小浜支所)が9日午前10時から、敦賀市内(県漁連敦賀支所)が10日または11日の朝市となる。
解禁初日の出漁が見送られたため、県内の旅館や水産加工会社は予約の変更など対応に追われた。8日の出漁が決まり、越前町の水産加工会社「山下水産」の山下一信社長(49)は「例年より遅れはしたがほっとしている」と話し、安定した水揚げに期待していた。