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中瀬康雄
トップページ > ニュース > 宿 > 【福井県福井市】越前海岸でリゾート気分 宿泊施設の整備相次ぐ 絶景、開放感、おしゃれ空間… 若者中心に人気
福井県福井市の越前海岸エリアで、夕日に染まる海岸線の景観を生かしたリゾート風宿泊施設整備が相次いでいる。1泊1室5万円台という値段設定ながらも、非日常を味わえるおしゃれな空間として、交流サイト(SNS)などで人気が拡散。県内外の若者を中心に多くのファン獲得につながっている。
福井市白浜町に2017年開業したアーバンリゾート。日本海を眼前に望む施設で、20年には隣接する一角に2号店を整備した。客室はコンセプトの異なる6室。いずれも2、3階建てで延べ床面積は100平方メートル以上と開放感がある。全室オーシャンビューやこだわりの家具、プライベートジェットバスなど、リゾート気分を味わえる空間作りを徹底している。
9割超が県外利用で、1~4人の利用で1室5万5千円からという価格設定だが、今夏も多くの予約が入っている。オープン当初からインスタ映えするスポットを集めた全国サイトで1位を連続で獲得するなど、公式インスタグラムはフォロワーが2万人を超えている。写真に残したくなるスポットとしてSNSでの発信力のある若者が数多く利用しているといい、6年目となる今夏も、全国的にも影響力のある著名人からの宿泊・撮影の申し込みも多く寄せられている。
オーナーの西野富雄さんは「日本海に広がる幻想的なサンセットは、誰もの胸を打つ絶景。移りゆく海の風景とおしゃれな客室、それを楽しむ人たちの笑顔による『ナチュラルアート』を表現したかった」と話す。県外リゾート地からの誘致打診も多い中、地元企業と共同で7月末には、福井市南菅生町にフランチャイズ形式で、3カ所目となる「アーバンリゾート『tre(トレ)』」をオープンさせ、30、40代を中心とした集客を見据える。
同様の形式で今年4月に開業したのは「サンセットヴィラスパリゾート」(同市鮎川町)。白を基調とした海を望む各50平方メートル程度の3室で、地元食材を使ったオプションのフードメニューも用意した。同額で1室最大6人(添い寝2人)までの利用が可能で、旅行代金を割り引く県のキャンペーンも活用できる。家族連れが多く、世代ごとに複数の部屋を利用する団体もいるという。
オーナーの杉田佳信さんは「海が目の前という地理的有利を生かし、お客さま第一の快適な空間作りを心掛けた」と強調。今後は地域に密着した越前海岸の各事業者らと連携を通してエリア全体の活性化につなげたい考えだ。ブランドプロデューサーの中川陽如さんは「本物の福井を味わえるスポットとして、多くの人の需要に応える施設にしていきたい」と話す。