長年の経験と技術でカニの居場所探る
中野良一
トップページ > ニュース > 2000年4月 > 越前がに漁まとめズワイガニ豊漁、過去最高の12億円超え
福井県は二十六日、二〇〇七年度(十一月六日―三月二十日)の越前がに漁の結果(速報値)をまとめた。ズワイガニの漁獲量は前年度比21%増の二百三十五トンで一九七二、六七年に次ぐ三番目の豊漁、漁獲金額は十二億千九百万円で過去最高となった。
価格の高いズワイガニ漁が好調だったため、セイコガニ、水ガニを合わせた総漁獲金額は十七億千四百万円で五番目。二番目だった前年度同様、好調だった。総漁獲量は3%減の五百七十六トン。
一キロ当たりの価格はズワイガニが五千百七十七円で前年度に比べ千円近くの減。セイコガニと水ガニは前年度より高く、それぞれ二千百二十九円、八百六十七円だった。
セイコガニは百五十九トンで記録的な豊漁だった前年度からは18%減ったが、三年連続で百五十トンを上回る好漁だった。水ガニの漁獲量は12%減の百八十二トン、漁獲金額は9%減の一億五千八百万円。出漁船の延べ操業日数は6%減の四千二百五十三日だった。
総漁獲量はかつて千トンを超えた年もあったが、七九年度には二百十トンまで減少。漁業者らが資源保護の取り組みを始め、近年は、カニ・カレイ分離網の導入や、漁場を守るための保護礁の整備などを進めてきた。
県水産課は「カニの漁獲量は一定周期の増減の波があるとされる中、総量で六百トン前後を維持できているのは、過去から実践してきた資源管理の成果」としている。