長年の経験と技術でカニの居場所探る
中野良一
トップページ > ニュース > 2011年1月 > 越前がに県内給食で中3生全員に 県と県漁連初企画、食べ方指南も
福井の中学生でよかった―。福井県が誇る冬の味覚、越前がにに親しんでもらおうと県と県漁連は11日から、県内すべての中学3年生にセイコガニの提供を始めた。初日は福井市至民中など36校に計約3千匹が振る舞われ、生徒は漁業関係者らから食べ方を教わり旬の味を堪能した。
市町単位で小中高校の給食にカニが登場することはあったが、県内の全中学校を対象にするのは初めて。若者の魚離れ解消に向けた取り組みの一環として、来月21日までに公立、私立、国立の全81校の約8200人に提供される。
至民中では県漁協女性部連合協議会の水上幸衛会長理事から、3年生約130人がフォークなどの道具を使わずにカニのハサミやつめを使ってきれいに食べる方法を学んだ。生徒らは「意外な所にかにみそがあった」「つめを使うと簡単に身が取り出せた」などと、漁が解禁されたばかりのカニの味を楽しんでいた。
松井良太君は「冬になると毎年家族でカニを食べるけど、学校で食べられるのは福井の中学生だけでは」と話していた。
県機船底曳網漁協の速報値によると、解禁日の6日から8日までの県内水揚げ量は、ズワイガニが2万7270キロで前年同期比49%増、セイコは5万564キロでほぼ前年並みとなっている。